outo 2008 嘔吐 2008

猛烈な頭痛が私を襲い、耐えられなくなって会社を出たが
電車の中でさらに猛烈な吐き気に襲われ御茶ノ水駅で嘔吐した。
ぎりぎり歩ける状態で帰宅したものの、吐き気も頭痛も治まらず
結局夕飯に食べた魚のフリットを全て吐き出す。

吐く物が全て無くなり胃液が逆流している感覚があり、
もしかするとこの夕飯に食べた魚のフリットが傷んでいたとか
そういう可能性もあるな、と考える。デリケートなのだ。

基本的に疲労している。
先週末から微熱のような状態が続いている。
うがいして、そのままベッドに倒れ込む。まだ9時にもなっていない。

起きると猛烈な勢いでサーキュレーターがまわっており

窓が開いている。
サーキュレーターの電源を引き抜き、トイレから戻ると

首都高5号線を走る車達が起こす風切り音と
何かわからない低周波音が窓から聞こえてくる。

外を見ると、下に見えるビルの屋上を何か黒い物が移動している。
もじゃもじゃした、人のような大きさのそれは
時になめらかに、時に素早くビルの屋上から屋上へと
移動している。

部屋の中の赤いLEDの7セグメント表示の時計を見ると
3:46を示していて、いったん目を閉じてもその残像が
目の裏に焼き付く。

もう一度外を見、移動する黒い物体を目で追う。
残像が移動する物体に重なる。
すると数字が猛烈なスピードで巻き戻される。

もしかしてあれは私自身じゃないだろうか、
そう思ってベランダに出ると、自分が飛べるような気がして
そうかやはりあれは私だ、と思い手すりを乗り越える

しかし体は意に反して落下していき、
落下中に思い当たる。
タミフル、だ。
私は眠る前にタミフルを服用した。

空が見えた。

その空を黒い物体が
落下する私の上空を横切り私の部屋に入っていくのが見えた。

くそ、私になりすますつもりだ
そこで私の思考は停止した。