宮島達男の「Warp Time with Warp Self」を
SCAI THE BATHHOUSEで見てきた。
ここで見る宮島達男はもう4回目くらいかもしれない。
今回の展示はChanging Time with Changing Selfという
鏡にLEDカウンターが半透過で設置された作品、
おそらく5年くらい前?にSCAIで展示していた作品に
とても似通っているのだが、全ての鏡の一部が湾曲しているという点で異なる。
鏡の湾曲した部分は意図的にと思われるが、
作品を見ながら横に移動すると一瞬自分が消え、
また現れるようになっている。
鏡面が曲面で凹っていて、
シュゥイン というか ニュィン という感じで像が一瞬膨らみ、
また正常な像になる。
これがおそらくWarp Selfを表していて、
カウントを見ているうちに自身が移動することで時間との
関連性を訴えるとかそういう意味なのかと思いつつ見た。
曲面に映る像としてはアニッシュ・カプーア的なものも感じたが、
今回は若干感動するには薄かったと思う。
写真は宣伝用のハガキ。
続きを読む千葉の川村記念美術館に703夫妻と行ってきた。
都内から高速で1時間くらいで着く。
川村記念美術館は大日本インクの社長・川村氏が建てたらしい。
研究所に併設された広大な整備された土地にあり、
そこだけずいぶん異色の世界になっていた。
というのも、千葉の比較的雑然とした建築機械やら
農地やらが並んでいる土地の一角に、突如として
軽井沢の森の中にある自然と調和したホテルの入り口
みたいなものが出現する。
車で入っていくと直角に切りそろえられた低木の街路樹。
そして美術館にしては大きすぎる駐車場と、美術館にしては
多すぎる駐車台数の車が見えてくる。
見てみると美術館だけでなく、広場やテニスコート、
散策路などが用意されていて周辺住民の憩いの場になっていたようだ。
庭園内?でとくに美味しくないランチを食べ、
美術館に向かう。
Barnett Newmanの作品は一見してマーク・ロスコの作品に近い。
この美術館はロスコの作品も数点所有している。
ロスコと言えば07年に、サザビーズで行われたオークションで
現代アートにおけるオークションとしては史上最高額の7280万ドル(約87億円)の
値をつけて落札したというニュースが記憶にある。
ロスコはいくつかの展示で見たことがあったがニューマンは無い。
しかしイメージは似ていて、ただニューマンは明確に区切られている。
と思ったらニューヨークのMoMAのあのでっかい危なっかしい鋼鉄の作品は
ニューマンだったようだ。
単純ゆえのかっこよさは比較的万人受けしそうなのと、
背景を丁寧に学者然として解説しているためになんとなく
納得させられることが相まっての人気なのではないかと思った。