舞台はタイ。
幼児売春の描写を除けば、登場人物の心理描写や様々な面で
小説としては結構甘い。しかし、小説の題材が題材なので
衝撃作、と言うことになるのだろう。
しかしこの手の話って村上龍を読み慣れているとさほど
グロテスクに感じないのだが、確かに生理的に気分が悪くなる
面はかなりあると言って間違いないし、
かつ実際自分がタイに行った時に感じていた
日本とタイ、あるいはタイと欧米諸国との圧倒的な人間の扱いの格差を
さらに深く書いているたので興味深かった。
そう言うことなんだろうなやっぱり、という感想。
そして今、タイでデモが起こっているがさらに臨場感を持って
感じられた。
しかし、だ。
しかし結局この話を読んでも遠い国の話であり
結局1ヶ月もすれば何も気にせずに生活する自分がいることも事実だ。
奥田英朗の直木賞受賞作に出てくる医者とかぶった。
設定が。
それは横に置いておくとして、
ストーリーはいつの間にかミステリーのような
先が読めるすんなりとした展開。
好感は持てるけどなかなかこの作家をもう一度買う気にはならないかも。
大手でない出版社からの文庫は外れが多いので
(これは申し訳ないが事実だ)
少し躊躇したが買ってみた
関西弁で書かれた本はあまり読んだ記憶がないが
それなのにオチのないのだけなんとかしてくれれば良かったなと思う
話題は基本音楽、そして本
この構成は日頃僕自身が意味無く誰かと共有して欲しいような
内容でもあり、そこはドンぴしゃなのだが
作者と微妙に趣味が違う。
趣味が合えばかなりうれしくなっちゃう人もおおいんじゃないだろうか。
2作品が収められており
2作品目は10年働いて1年休む!と決めた30歳の女の子、
もう女の子と呼ぶような年ではないが、身の回りの30歳を
見ていると -男だけど- 感覚としては自分らの年と結構近い。
escapeするための決断はそれなりに必要だけど
そこらへんは描かれていない。
tasogare感はないけどリアル。
惜しい感じ。
舞台が神楽坂のタワーマンションということで
読み始めて構えた。
神楽坂には神楽坂の雰囲気があり
飯田橋-九段下付近とは確かに違うんだけど
状況としては今の生活とかなり似ている。
石田衣良は売るための小説を器用に書くのがうまいなあと思うし、
実際に本が売れてから「お金を持った人たち」の描写が
圧倒的に増えたような気がする。
短編で、それぞれタワーマンションに住み始めたり
住んでいたり、購入を検討する人たちの
いかにも現代的なそれぞれ問題を抱えた生活を切り取る
基本的には切り取られているだけで、そこになにかそれぞれの
問題を解決するような糸口は見えない
ただし最後だけそれを持ってくるところに
やっぱり邪推してしまうのだ。
「誰か」の主人公が再び登場。
それなり。
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