伊坂幸太郎にしてはイマイチ、としか言いようがない。
以前真保裕一のダイスをころがせを途中で投げ出したのだが、
前者は社会的、後者は政治的なテーマをとりあげ作者の意見をちりばめた
小説というのはやはり難しいと思う。
伊坂幸太郎は「かなり良いなあこれ」、
と思う意見をスルリと登場人物に語らせることで
とてもうまく世相を切り取るのだが、
確かに今回もそういうシーンが多く出てくるのだがイマイチ
キレがない。キレがあってこその伊坂幸太郎なのだが。
小説は別の作家の漫画と連動しているようだ。
色々縛りがありすぎたんだろうか。
正義のミカタからああ、この人オリジナリティが確立されたんだな、
と偉そうな読者を気取ったものだが、
既にこの作品WILLには村上春樹的なものはほとんど感じられない。
でもそれで物語がさらに現実寄りになり、
良いんだけどでもものすごく心に訴えかけてくるかというとそうでもない。
軽いミステリー調に変わっている。
しかしこのドライな感じはたぶん世代的になのかあるいは
たぶんこっちの方が正解だけど
MOMENTの時もやはり感じた、自分の感覚にやはり似ているとは思う。
今回は主人公が女性だが、基本的なスタンスは変わらない。
MOMENTの記憶はかなりおぼろげだったので、再読したい。
続きを読む読み始めた当初はああ、また言葉を適当に選んで書いた
売れている作家の脱力作品か、
脱力作品だろうが渾身の力を込めて書こうが
ページ数で決まる値段による儲けは変わらないんだろうからなあとか
思って読んでいたのだが、
意外、森 博嗣が社会性のある話を書いていたことを見たことがないが
これはまるで東野圭吾のようなネタとオチ。。
これまでほとんど全ての伊坂 幸太郎作品を読んでいるがこれに関しては
なんとも言いかねる。あらかじめ決められた運命を歩む王求という名の男の子。
与えられたもの、すなわち”ギフト”もこのような決められた何かの元では
そこに意味すら見いだせないという事は伝わるのだが結局のところ、
何を伝えたいのか、普段の作品にあるメッセージ性が乏しい。
それなりに面白いのだが森 博嗣の作品として、というとまあまあ。
毎度の展開ながらもう少しつっこんでほしいところ。
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