第七の女/フレデリック・モレイ/ハヤカワポケットミステリ(2008.6.10発行)
2007年パリ警視庁賞※受賞作品
※フランスならではのユニークな賞。1946年に創設された。ミステリとしての評価と警察の活動を正確に描写している作品に与えられる。審査員は警察官と司法関係者。探偵小説(ロマン・ポリシェ=警察小説)の起源を警察にもつお国柄ならではの賞
主人公はパリ司法警察局凶悪犯捜査班部長のニコ・シルスキー警視
組織をあげて犯罪捜査に取組む正統派警察小説
今までの警部ものは個人1人の活躍とか、出世を狙うだけの無能でいやな上司が出てくることが多く、いらいらさせれれることが多かったが、この作品は全く違います。
警視を支えるチームのみんなを応援したくなります。今年のミステリベストテンものにどこか入りそうですね。
月曜日、若い女性が体を切り刻まれた後、腹を刺されて惨殺される事件が起こった----
シリーズ化されているのでしょうか。ぜひとも続篇を手にしたいものです。
2008年6月10日ハヤカワポケットミステリより発行
生贄たちの狂宴(上)(下)/デヴィッド・ヒューソン/ランダムハウス講談社(2007.4.1発行)
また、必読の刑事ものシリーズができてしまいました。
イギリスの作家がイタリア・ローマを舞台に描く警察小説です。
ローマ市警の刑事ニック・コスタのシリーズ第2作
主人公以上に活躍する病理学者のテレサ・ルポ、ニックのパートナージャンニ・ペローニ、ニックの上司レオ・ファルコーネ警部 彼らからも目が離せません。
アメリカの観光客が金属探知機を使って盗掘を行い、古代の胸像を掘り当てたとおもった------
これが事件の始まりだった。
このシリーズは既に5作まで発行されています。
第1作は『死者の季節』
2007年4月1日ランダムハウス講談社より発行
シリーズ第1作死者の季節(上)(下)
死者を起こせ/フレッド・ヴァルガス/創元推理文庫(2002.6.14発行)
1996年フランスのミステリ批評家賞(LE PRIX MYSTÉRE DE LA CRITIQUE)受賞
1995年ル・マン市ミステリ大賞受賞
2003本格ミステリ・ベスト10海外(原書房)第8位
職にあぶれジリ貧生活を送る研究する時代が異なる3人の歴史学者と元刑事がともに暮らすパリのボロ館 その隣に住む引退したオペラ歌手が4人に相談に来た。ある朝突然見知らぬ木が庭に植えられていたというのだ----
中世専門のマルク・ヴァンドスレール
先史時代専門のマティアス・ドラマール
第一次大戦専門のリュシアン・ドヴェルノア
マルコの伯父で警官を退職したアルマン・ヴァンドスレール
この4人が事件の究明にがんばります。
歴史学者たちの人柄の暖かさに強く惹かれる作品です。
マルク、マティアス、リュシアンが登場する作品は2002年時に本書を入れて4作あり、第2作『論理は右手に』がやっと今年4月に発行されました。
3作以降の日本での翻訳が待たれます。
2002年6月14日創元推理文庫より発行
第2作 『論理は右手に』2008年4月25日創元推理文庫より発行
アキレス将軍暗殺事件(ファンドーリンの捜査ファイル)/ボリス・アクーニン/岩波書店(2007.2.27発行)
ファンドーリンの捜査ファイル シリーズ第4作
史実に根ざした歴史探偵小説 帝政時代末期のロシアが舞台
総督からアキレス将軍が突然亡くなった事件を捜査する特任捜査官に任ぜられたファンドーリン 日本人の下男マサを連れて捜査にあたりますが、次から次に事件が起こり----
殺し屋のほうに心を入れてしまうのは何故でしょうか。
同時発行の「リヴァイアサン号殺人事件」は2008本格ミステリ・ベスト10 海外 (原書房)(2007年)第8位
2007年2月27日岩波書店より発行
同時発行の「リヴァイアサン号殺人事件」
ファンドーリンの捜査ファイルシリーズ第1作の「堕ちた天使―アザゼル」(2001年4月発行)
1/2の埋葬(上)(下)/ピーター・ジェイムズ/ランダムハウス講談社(2008.1.7発行)
ロン・グレイス警視を主人公とするシリーズ第1作 本国では第3巻まで発表されています。
イギリスで発表されるや2ヶ月間もベストセラーリスト入りし、フランスでは二つの賞(Prix Coeur Noir)(Le Prix Polar International)を受賞 <警視グレイス>シリーズは世界26ヶ国語に翻訳、計200万部のベストセラーになっているそうです。
9年前に妻が失踪 霊媒や超能力者のちからを信じる異色の警視ロン・グレイス
スタグ・ナイト(独身最後のどんちゃん騒ぎのこと かなり過激)に棺桶の中に入れられ生き埋めにされたマイケル・ハリソン その友人たちが交通事故にあって------
霊媒や超能力者をつかうとなると警視が犯人を追い詰める推理との関係がとてもむずかしい。終盤に息切れした感があるので、第2作以降に期待したい。
2008年1月7日ランダムハウス講談社より発行