既死感〈上〉〈下〉/キャスリーン レイクス/角川文庫
1998年度カナダ推理作家協会最優秀処女長編賞受賞作品
「法人類学者」テンペランス・ブレナンのシリーズ第1作
このシリーズはどうしてもパトリシア・コーンウェルの検屍官ケイ・スカーペッタのシリーズと比較してしまいます。ケイ・スカーペッタのシリーズはベストセラーとなっており、作家もこれを意識して書いているところがあるのではないかと思われます。
主人公の「法人類学者」テンペランス・ブレナンの事件に対する意見や見方に捜査担当の刑事は全く耳を貸さない。実際の体験に基づく苦い経験からこれを描いているものと思われるが、小説の中ではしつこすぎる。悔しい思いをしているのだろうなとは思うが、強調のしすぎである。第3作にもしつこく出てくるので、よほどひどい経験をしているのでしょうね。
また、謎解きの部分が、あっさりしすぎている。読者にとってもっとも楽しい時間が短すぎてしまう。丁寧にゆっくりと謎解き部分を書いて欲しいと思う。
不満ばかり書いたが、丁寧な法医学に関する描写・快適なテンポの文章など読み始めたら止まらないおもしろさで、読む人をとらえて離しません。
Amazonで検索:
既死感〈上〉〈下〉/キャスリーン レイクス/角川文庫
■カテゴリー:
・*女性検死官(法人類学者・科学者等)もの・キャスリーン レイクス
・評価: ☆☆☆☆☆
■関連する本
終決者たち(上)(下)/マイクル・コナリー/講談社文庫
- 2007年文庫翻訳ミステリーベスト10(講談社文庫)第1位 待ちに待った刑事ハリー・ボッシュ シリーズ第11作 手元にあったのに読むのが待ったいなくてしばらく置いておりました。飾っておりました。
神の獲物/C.J.ボックス/講談社文庫
- ずっと待っていました。やっとでました待望のワイオミング州猟区管理官ジョー・ピケット シリーズ第4作(邦訳では第3弾) いろいろの書評では余り評価が高くありませんが、家族を何より大事にし、真っ直ぐな心だ
独善(上)(下)/ウィリアム・ラシュナー/講談社文庫
- 法廷ミステリファンにこの最新作を絶対の自信を持ってお勧めいたします。 弁護士ヴィクター・カールシリーズ第5作 既に第7作まで発表されています。 人を助けようとする気持ち・人に対する優しさを持っている弁
罪の段階(上)(下)/リチャード・ノース・パタースン/新潮文庫
- 1995年週刊文春ミステリベスト10(海外)第9位 法廷ミステリの傑作 全ての法廷ミステリファンに絶対の自信を持ってお勧めいたします。 解説の中でも「傑作中の傑作である。ミステリーファンの読者は、いや
ジーヴズの事件簿/P.G.ウッドハウス/文藝春秋
- 2005年週刊文春ミステリベスト10(海外)第8位 思わずほほえんだり、大声でげらげら笑ってしまう面白さ これってでもミステリなのかな 楽しいものを読みたい方にお薦めします。 P.G.ウッドハウス(1
Syndicate this site (XML) / designed by Yukito Inoue