KNEBWORTH '01

 No.1 Knebworth '01 by.miho
  2001年8月11〜12日ロンドン最大のクラブMinistory Of Sound
 が主催した サマーダンスフェスティバル、ネブワース・オーワン。
 ジャミロクワイは、アルバム A Funk Odyssey 発売前に先駆け
 初めて収録曲を熱演。計14曲、2時間弱に渡りパフォーマンス。

 Photos taken by miho
  アレックスPというDJのパフォーマンス中にセキュリティーと現れたJ.K.
  レポートでも紹介された、J.K.との対面時に取られた写真   
  ライブ

 8月11日朝9時キングスクロス駅。
スコットランド等の遠方に旅行する人たちでコンコースは一杯。
とりあえずino君が来る前に切符だけ買っとくか。
イギリスに来て1ヶ月になるけど、クラブにも行ったことないから今日は楽しみ。
ここ一週間ロンドンのラジオ局でも頻繁にLittel Lが流れるようになったし、
地下鉄のホームにもポスターが貼られててやっと盛り上がってきた感がある。
それまではラジオでも(大学寮にいるのでTVは見てないけど)アトミックキトンとか、
ロビーウィリアムズとジェリハウウェルとかばっかりで、ちっともジャミは流れなかった。
私の住んでいたエレファント&キャッスルには今回のライブを主催するミニストリーオブサウンドがあるので、
さすがにKnebworthのポスターだけは他のどこよりもよく見かけたけど。
さて、その後しばらくチケット売り場で座って待ってたんだけどino君なかなか来ない。
どうしよう、私の携帯番号無くしちゃったとか・・・
私もあの子のホテルの名前知らないしどうしよう、オロオロ。
と、10時前携帯が鳴る。「今バーガーキングのそばいます。」あーよかった。
なんや時間9時って言ってたやん、と突っ込んでみる。彼は10時待ち合わせと思っていたらしく、
ごめんなさい!と謝るino君。いーよいーよ、ま、とりあえずKnebworthの会場から一番近い
スティヴネージに行くことにしましょう、と丁度そっち方面に行く電車があったので走ってギリで乗り込む。

 ino君とは2年前のヤングサンデーのバックステージ招待で何となく顔を覚えていて、
この2日前に顔合わせをしたときもすぐに思い出すことができた。日本からHMVのジャミうちわとか、
ジャミネタが一杯詰まったCD-ROM等をお土産に持ってきてくれて感激!
ニューアルバムの曲はino君に今日までMDプレーヤーを借りて予習もバッチリ。
アルバムを聞いた感想は・・・うーん、エッジーでかっこいいけど、
ラウンジっぽい初期のジャミが好きな私には彼らの進化についていけないみたいで、
聞くだけで結構エネルギーが要った。
私としてはセカンド辺りのメロディーを提供し続けていって欲しいんだけどな。
いったいこれからどこへ行くんだ、ジャミ。

 さて、電車はあっという間に郊外に出てのどかな牧草地を約30分走った後Stevenageに到着。
さすがにまだKnebworth組らしき人はいない。とは言ってもあと数時間で沢山人が来るだろうに、
駅には案内板も何もありゃしない。駅員に聞いた道を行くと、
ハイウェイのわき道を(歩道ではない!)を歩いたりして、
ino君と二人で「こりゃどう考えても違うだろう」と意見が一致し、近くのガソリンスタンドで再び道を尋ねる。
ありゃ、駅員が言ってたのと反対方向じゃん(いや、今考えたら私の聞き間違いかもしれない)。
大きなショッピングセンターを横切って、また別のハイウェイの脇道を歩くこと1時間。
(ぐらいじゃなかった?)キングスクロス駅の案内に駅から会場まで徒歩30分なんて書いてあったけど、
ウソばっかやー。本当にこんな所でやるの?と不安が募る。
途中遠くから大きな音楽が聞こえ出したので、ここか?
!と道沿いの建物に入ったんだけど間違い。更に歩くと廃墟みたいなビルもあってなんだか薄気味悪い。
ここはどこなんだぁー?日本じゃ絶対こんな無茶な会場設定なんてないんだろうに。

 あー、やっと目印のロータリーを発見。セキュリティーに道を確認しながら行くと、
おぉ!牧草地の先に会場入り口が!しかも車で来ている人たちも既に結構いる。
逸る気持ちを抑えながらいそいそと草むらを掻き分ける脇には屋台、簡易トイレ、
そしてなんとコンドームを売る輩までいる。さてやっと着いたはいいけれど、ここからがまた長い。
開場まで間、草むらの中で座ること2時間。inoくんのレポートにも出てきたティクタクマンが現れたり、
台湾人の子と友だちになったり、いろんなフライヤーなんかを貰ったりして楽しかったけど、
雨は降るし寒いしでだんだんイライラしてくる。オフィシャルプログラムを見るとジャミライブは夜の9時!
うっそー、私今日中に帰れると思ってたのにダメじゃん!
(いくらHeadlinerといっても初めから出るワケないかー)。
そして2時になっても入り口が開かない。出た、お約束。その後一時間近く待たされ、
"We want our money back!(金返しやがれー!)"と叫んだり、
サッカーの応援で使うラッパでブーイングを始める奴も出る始末。
フーリガンの国ですから怒らすと何するか分かりませんよー。早くしましょう。

 やっと開場。私達は並び始めたのがかなり早かったので列の前の方だったけど、
この頃にはもう最後尾が見えないくらいまで人が並んでいた。
あ、日本の出版社関係っぽいお姉さん達も発見。見るからにそれ系。
何だろう、たばこ吸いすぎで顔色悪いのにノーメイクで今時ワンレンのところとか(勝手に決めてるし)。
取材費とかあんまり出ないのかな、二人でうんこ座りして何か食べてた姿がちょっと可哀想だった。
インロックとかかな、とino君と笑ってしまった。会場内は大きな公園のような形になっていて、
屋台あり、銀行のATMあり、
はたまた悩み事ホットラインでお馴染みのサマリタンズとかいう団体のテントまで。
こんな所まで来てくよくよ悩む奴もいないと思うんだけど。
ところどころに設置してあるサーカステントの中では既にDJプレイが始まっていた。
ジャミが出演するオープンステージの前にはまだ殆ど人がいなくて、
音もうるさいし後でまた来て場所取ればいいかー
とino君と話していたんだけど、台湾人の彼女がここで待とう!
とヤル気満々だったのでそうすることにした。
すごい、誰かが自分達より前に座るとその更に前に行こうとするんだ。
でもそのお陰で最後には最前列を確保。他のDJプレイが延々と続く中、
JKがステージ端に登場という嬉しいハプニングが!
全身黒でタバコ片手にリラックスした様子だった。
台湾人の彼女は今回が初めてのジャミライブなので言葉が出ないくらい興奮していた。

よかったねー。その後7時くらいに、
今度は例のLittle Lでも着ているコスチュームに紫のキャップで再登場。
興奮するオーディエンスを、あと2時間もあるんだから待ってよ!とジェスチャーでなだめていた。
隣のスペイン人偽JK2人組のうち一人が興奮してうぉーと吠え出し(本当にうぉーだった)、
JKが去った後楽屋(っていうのかな?)の方に走っていったので、私も思わず後を追ってみた。
ステージの裏は壁で仕切られていて、当然入り口にはセキュリティーがいるんだけど中は丸見え。
ブルドーザーやトレーラーが置きっぱなしで、その中を関係者がウロウロしていた。と、そこにJKが!
ラッキーなことにこっちに向かって歩いてくるじゃないですか!
スペイン人の偽JKは「今日のためにスペインから来たんだ。
握手してくれー!」と叫んでたんだけど、
Canned Heatの時の格好をそっくり真似した彼にJK引き気味
(笑。 仕方なさそうに握手してあげていた。
私はちょっと写真を取った後、
立ち去ろうとするJKに"Good luck with your performance."と声を掛けると、
立ち止まってくれて"Thank you. Where will you be?"と応えてくれた。
"I'll be in the front row" "Good"、 とこれだけの会話だったけど、
また生JKに会えてよかった!

 やったーやったー!本人に会えたー!と喜んで席に帰って待つこと2時間。
日もすっかり落ちてDee-LiteのGroove's in the Heartが掛かるとみんなの盛り上がりも最高潮に!
(みんな大合唱!私は当時高校生でした)。いい選曲だ。そして真打ジャミ登場!
今回はニューアルバムからの曲が大半で、とにかく勢いがすごかった。JKの踊りもキレまくってて、
すごいなーと思う反面、よくやるわーと呆れるものがあったわ^^ 
曲の紹介はino君がしてくれたので説明はいいよね。
1曲目の2001はCDで聞くよりも何倍もいい!今年来年のツアーの一発目はこれなんだろうな。
今回のステージはジャミロクワイ=JKといったカンジで、他のメンバーはスモークの中に隠れて
大好きなベースのニックもあまり姿が見えなかった。JKは例の5月人形みたいな兜を被っていたんだけど、
それに付いている紐と、パンツの横のパイピングと、アディダスの靴の3本線がブラックライトに当たると
黄色に浮かび上がってかっちょえー!。
歌だけでなく踊り(ロボットダンス、ムーンウォークもあった)でも魅せてくれました。
アンコールのLittle LのリミックスもGood! クラブっぽい音って私はあまり聞かなかったんだけど
、今回のライブのお陰で少し興味湧いてきたわ。

 最後にタオルが飛んできて、警備員のおじちゃんが私にくれました。
わーい丁度タオルもう一枚欲しかったんだーと大事に持って帰ってきた。
ino君はその写真もわざわざ撮っていた。もう11時半。
ここで一晩明かすのは寒いから、タクってロンドン市内に帰ることに。
そうそう、その時相乗りしたアメリカ人の二人の話だけど、
彼らもアメリカで何度かジャミのライブに行ってるみたいで、
向こうでも結構ファンは多いらしい。
そもそも二人ともプリンスのファンの集いで出会ったらしくかなりの音楽通と見た。
ゲイ(だと思う)のプリンス似のにーちゃんは
スチュと面識があるらしく電話番号も知っているんだけど、
いかにもと思われるのがいやなので殆ど電話することはないんだって。
スチュのお母さんとは喋った、となんのこっちゃ。
本当のところどうしてスチュはジャミを脱退したの?と聞くと、
ゴジラのサントラの時に何やらもめたのが最初らしいよって。
あとLittel Lの歌詞だけど、そうそうino君の言う通りLittle(小さく)になっていく愛なんだって。
ネイティブの人が聞くとそういう解釈になるらしい。
雑誌ではLittle Lはデニースのことを歌っているんでしょう?とJK訊かれて、
いんや、あれは彼女と別れる随分前に書いたんだ、と否定してたけどね。でもWounded Baffalo Mixってそれ
デニースと関係大有りだよね。ごめん私の補足もこんなもんしかない。あと何喋ったっけな。
プリンス似のお兄ちゃんはパリに来たらファンクのいい店紹介するよ、とメールアドレスをくれた。

 ino君達2人に別れを告げ、ナイトバスで治安の悪い我が家へ。
すごい、ロンドンのバスは朝の4時まで走ってるー!
いやいや楽しかったですわ。あれからもう私はパリに引っ越したんだけど、フランスも10月にパリ、リヨン、
マルセイユ、ニースと4公演あるので楽しみ。全部行きたい!ino君お疲れ様でした。

miho

 
inoレポへ
 
 
back