welcome to club "J" at Budokan
29 10 02 Nihon Budokan
 No.5 “Crazy Corner”and“Club J at Budokan” by.koba
  2002年10月29日、1年に2度目の来日を果たし、2公演のみ
 を行ったジャミロクワイ。このサイトで企画したクレイジーコーナーにも
 参加したkobaさんによるレポート。

 初めて訪れた武道館は自分が思っていたよりも小さな建物だった。正面入り口にはJamiroquaiのロゴとメディシンマンが入った大きな看板が!これを見てようやく実感が沸いてきた感じ。そう、いよいよなんだなぁ…と。ここに到着するまでは、もちろん話題もBGMもジャミオンリーだったのだけれど、次々と目に映る見慣れない東京の景色に気をとられてしまって…今思えばそわそわしていたのだけれど「あと○時間でライブなんだよね?そうなんだよね?」みたいな…いまいち実感はなかなか沸いてこなかったのだ。早速クレイジーコーナー参加者の集合場所へと向かう。少し肌寒い…。すでに10人ぐらい集まっている。yuzoさんはすぐにわかった。椅子に座り、何だか他の皆さんに囲まれているといったカンジでいたからだ。さすがリーダー!ドキドキしながら近づく。すると皆さんが「この人も参加者なのかな?」という表情で私を見ているような気がした。ためらいながら「あ…あのー…kobaです」と言ってみた。自らハンドルネームを名乗るのは本当に照れくさい。「あ〜こんにちは〜」yuzoさんが持っている出欠用の名簿には今回の参加者のハンドルネーム、メールアドレスが記載されており、しかもブロック別・整理番号順に並んである。もう、すごいとしか言いようがない。私の名前にチェックが入り、カード型のCDと今回の企画についての書類をいただく。CDを見て驚いた。ラベルには自分のブロックと整理番号、そしてハンドルネームが記されている。いわば名刺代わりみたいなものだ。しかもそのデザインが非常にカッコイイ!オリジナルといえども完成度が高いのだ。こんなに素敵なCDを全員分yuzoさん一人で作成したのかと思うと感謝の気持ちで胸がいっぱいになった。どれだけ大変だったことだろう…。実は私の中で「こりゃあyuzoさんにどうにかして自分の感謝の気持ちを伝えないといけない…ねぎらってあげたいなぁ」という想いが芽生えたのはこの頃からだ。
 確か私達は17時頃、集合場所に着いたのだが、まだまだ集まりが悪かった。寒い中つっ立っていてもちょっと間が持たないので、とりあえず周りの人に声をかけてみた。やっぱりハンドルネームを名乗るのは恥ずかしい。しかも相手が自分のハンドルネームを知ってたらなおさらだ。それにしても参加者の多くの人がadidasのスニーカーを履いているのには驚いた。実は私もそうだったのだけれど…。yuzoさんと笠川さんなんて全くお揃いの白のギャラクシーだったので何だか微笑ましかった。17時からグッズ販売開始とのことなので、声をかけた数人でグッズ売り場のテントまで行ってみる。まだそんなにお客さんはいない。買おうと思えばすぐ買えるといった状態だ。ほとんどのグッズが前回と同じものなので少し残念…。でもTシャツは今回のみの新しいデザインがチラホラ…。私は黒の半袖Tシャツを購入。今回の武道館と大阪公演の日程がプリントしてある。一緒に行ったみんなにもこの黒Tシャツは人気で、買っている人は多かった。帰り道、せっかくだからということで、武道館をバックにみんなで記念撮影。声をかけたカップルと交代でお互いを撮影した。この時に気がついたのだが武道館入り口の右側壁面に今回のジャミロクワイ公演ポスターを発見。すごいキラキラ光って目立つし、ゴージャスなポスターだ。遠くからしか見なかったのだけど多分紙は特殊紙かな?もともと紙がキラキラした感じ。メディシンマンや文字とかは普通のインキで印刷だったのではないかと…あくまでも推測なんだけど。再び集合場所へと戻る頃には外はかなり日が暮れて薄暗くなってきた。益々肌寒い。しかし、まだ集まりが悪い様子…まだグッズを見に行けてない人達に今回のグッズの報告をする。
 この先ライブまでかなりあるというのにお腹がすいてきた。「ちょっと食べてきまーす」キューピーさんと2人で食堂に入ってカレーを食べることにした。彼女とは今回東京→大阪と行動を共にさせてもらった。2泊3日のジャミツアー。彼女は私と同い年でファン歴も一緒、住んでいるところも近県なので良きジャミ友だ!実はこの食堂、ガラス張りの建物で外から食べている姿が丸見えなのでちょっと恥ずかしい。私達が食事をしている間にようやくクレイジーコーナー参加者が次々と集まってきたようだ。外は薄暗いからあまりよく見えないのだけれどガラス越しにみんなの姿がぼんやりと見える…少々焦りつつもしっかりカレーを食べてしまった私…。適度な腹ごしらえはライブ前の必須項目だ。そしてトイレ。食堂のすぐ外にあるトイレに2度も行ってしまう。さすがに2度目の時は多くの人が並んでいた。そんなことをしていると時刻は17:45を過ぎている!あわてて食堂を出ると、さっきまでいたクレイジーコーナーの参加者の姿が見えない。inoさんyuzoさん達男性陣が数人いるだけだ。他のみんなは既に解散し、開場を待っているとのこと。…遅かったか。ちょっと悔やむ。とりあえず駐車場に向かい、余分な荷物をinoさんの車に置かせてもらう。すごくありがたい。荷物を最小限にして準備万端!いざ武道館へ出陣だ!

  ふと気がつくといつの間にかinoさんyuzoさん達はTシャツ姿に。しかもジャミTシャツ!そして腕や足首にさりげなく光モノを装着しているのには驚いた!思わす「わ!inoさんの足が光ってる!」なんて言ってしまった。inoさんは私が首に巻いているマフラーが危険じゃないですか?と指摘してくれた。「いや〜ライブ始まったら外して振り回しますよ!」なんて答えたもんだからinoさんいわく「サッカー(の応援)みたいでいいですねー…」とのこと。実は駐車場から武道館に向かう時、スターンさんと初対面!掲示板の書き込みが最高に面白い彼、ずっと前からお会いしてみたかったので本当に嬉しかった。
 幸いまだ開場はされておらず、係員の指示に従ってブロックごとに分かれて並んでいた。私達はBブロックのところに並ぶ。こうなるとかなりワクワク、ドキドキしてきた。どうしよう!…ん?! なんとyuzoさんがTシャツを腕まくりしている!長袖を着ていても外はけっこう寒いのに一体どうしたことだろう?「寒くないんですか?! 」と思わず聞いてみた。yuzoさんいわく「気合いが入っている(から大丈夫)」とのこと。さすがクレイジーコーナー企画の責任者だけのことはある。ちょっとだけ尊敬してしまった。…んんん?!! いつの間にかyuzoさんが腕まくりをやめている。「やっぱり寒い」らしい。yuzoさんには悪いけど大爆笑してしまった。いや、ほんの短時間でもその気合いは素晴らしい!
 そんな入場待ちの間に私はAブロックに並んでいたJOROさんと再会を果たす。「JOROしゃ〜ん!」「kobaしゃ〜ん!」人目もはばからず、ひしと抱き合う。ライブ前ということもあって超ハイテンションな2人なので相当目立っていたはずだ。でもそんなコトは気にならない。彼女と会うのは1月の福岡公演後以来で私にとってはネットを通じて初めて知り合ったジャミ友第1号だ。Aブロックから次々と入場が始まったので、JOROさんとはお互いの健闘を祈りつつ、しばしお別れ。
 きっとBブロック入場も時間の問題だろう。整理番号20番ごとに呼び出しがかかり、すこしずつ入場していくといったシステムだ。自分の番号が呼ばれるのを聞き逃さないようにしないと大変なことになる。神経を集中して耳をすます。それにしても拡声器を使った係員の声は聞き取りづらい。番号を呼ばれて入場する際に入口まで走った人は最後に入場してもらいますといったような内容の注意を何度も呼びかけている。パニック状態になるのを防止する為の策だろう。予想以上に係員は神経質になっている。武道館のアリーナでオールスタンディングはこのライブが初めての試みらしいから、そうなるのも仕方ないのかもしれない。「競歩みたいなカンジで」「超早歩きだな」私達よりひと足先にinoさん、yuzoさん、笠川さん、スターンさんが入場。4人共ずいぶん早歩きだ。武道館へと入っていく背中を見送る。4人がいなくなった途端、何だか急に不安になってしまうのは何故だろう?意外と余裕で前の方にいけるんじゃないかなんて話をしたけれど、果たして前方をキープ出来たのだろうか?出来ることなら4人の近くでライブを楽しみたいけど、それは難しいだろうと思った。それにしても一体どれぐらい前の方で観れるのだろう?考えれば考えるほどお腹が痛くなってきそうだ。私も早く武道館の中に入りたい!アリーナに行きたい!という気持ちでいっぱいになる。はやる気持ちを抑えつつ…待つ、待つ、待つ。「Bブロック140番から160番の方…」きたーーー!!私達は157番、158番だ。よし!行けっ!「kobaちゃん!走ってるよ!」…ハッ!どうも自分は無意識のうちに走っていたらしい…。キューピーさんが指摘してくれなかったら係員に呼び止められて入場が最後になるところだった。危ない危ない。それにしても本当に無意識だったから我ながら驚いてしまった。身も心も爆走していたみたいだ。あわてて、いかにも「歩いてますよ〜」と言わんばかりに両手両足を大きく動かし、早歩きで無事入場。セーフ!
 中に入ったからといって、すぐにアリーナまでは行けなかった。係員の指示に従いながらアリーナ目指して階段を下りる。入場待ちの列が出来ていてなかなか前に進まない。アリーナ入場の際にはもっと細かく番号順に呼ばれて少しずつ入れていく為だ。私達は階段の途中で待つことになった。もうここまでくるとドキドキというよりもイライラしてくる。早く!早く!1歩でも前に進みたい。…ポケットの中の携帯の振動にハッとした。既に入場したJOROさんからのメールだった。ステージがものすごく近いからがんばってといった内容だ。いてもたってもいられない。体がウズウズしてきた。少しずつ列が動く…前に進む…つ、ついにアリーナ入場口が視界に飛び込んできた!そして「150番から160番の方、どうぞ」…きたきたきたきたーーーーー!!!動いたのは私とキューピーさんを含めて4〜5人ぐらいだったと思う。走らないように気を付けながら勢いよく早歩きでズンズン進む。アリーナの床を踏んだ…かなり前方にBブロックの人だかりが見えた。その瞬間に自分はもう走り出していた!


 アリーナに入った瞬間は頭の中がパーッとなって、とにかく突進!といったような感じだったような気がする。今思えば、ある意味私にとっては入場の瞬間が一番ドキドキしていたかもしれない。かなり前方にBブロックの人だかりが見えたということは、つまり…まだそんなにBブロックは人が入っていなかったということだ。Bブロックは最前・中央ブロックなので1ヵ所に固まることなく横いっぱいいっぱいに均等に人が入っていた。その中に見覚えのある4人の背中が見えた。そう、その背中は左からinoさん、yuzoさん、笠川さん、スターンさん!inoさんのTシャツはバックプリントなので、特によくわかった。彼らは4人横並びでセンターをキープしていた。それを見た瞬間、私はものすごく嬉しくなり、後ろからあわてて駆け寄り、思わず4人の肩をポン!ポン!ポン!ポン!とたたいてしまった。4人が「あっ!」という顔で振り返る。きっとその時の私の顔はかなりニコニコしていたと思う。だって入場前に別れた4人と、またこうやってアリーナで無事会うことが出来たのだから嬉しくて仕方なかったのだ。4人の後ろにはまだ人がいなかったので私達はすぐ近くへ行き、6人固まることが出来た!これはすごい!私はスターンさんの右隣に並び、キューピーさんは私の左斜め後ろあたりをキープ。これでホッと一段落…と…わ!目の前にはマイクスタンドが!アリーナでinoさん達と合流出来た喜びと同時に、なんと自分の位置はド真ん中の前から3列目だという予想外の事実に気付き、大きな喜びと興奮に包まれたのは言うまでもない。

 う…うわぁぁぁぁーーーーーーーー!!!!!!!ゆ、ゆ、ゆ、ゆ…夢みたーーーーーーーーい!!!!!!!大げさじゃなく本当に夢じゃないかと思ってしまった。最前列とまではいかなくてもJOROさんの言うとおりステージとアリーナの距離がものすごく近いし、スタンディングの3列目だからかなり前方!本当に信じられないけど嬉しくて嬉しくてたまらない。夢みたい…というよりは夢が叶ったと言った方がいいのかもしれない。今までに見たジャミロクワイのライブの中で1番ステージに近かったのは2002年1月の大阪ドーム公演のアリーナ17列目。とはいってもセンターではなく、もっと左寄りから見たからけっこう距離はあった。ライブで良い席…つまり前方の席をゲットするということは本当に難しいなぁと常々思っていた…にもかかわらず私の知り合いのジャミファンの人達は2002年1月の公演で最前列だったとか4列目や5列目だったとかで、その迫力と興奮を私に色々と教えてくれた。そんな体験談を聞いた時は正直ものすごく羨ましかったし、次回来日する時は1ケタ列目でライブを体感してみたい!なんて夢を抱いていたのも事実だ。それにしても何というか…信じていれば夢は叶うんだなあと改めて実感した。たとえ小さくても夢を持ち、叶うと信じることは本当に大切だと自信を持って言える。まだ誰もいないステージのマイクスタンドにジェイの姿を想像してみると、ものすごくドキドキした…でも想像した直後に「そういえばこれって前座のリアナの為のセッティングだよね?」なんて思ったりして…。ちょっと冷静になる自分…。



 ふと振り返ってスタンドを見渡すと、まだお客さんはほとんど入っていなかった。ポツポツぐらいのものだ。まだ6時を少し過ぎたぐらいだったから、それも当たり前のような気がした。こんなに早く気合いが入っているのはアリーナのみといった感じだった。スタンド席の人達は、ある意味余裕だ。私達のすぐ前で最前列をキープしていたsnoさん達がみんなのジャケットなどライブ中じゃまになるものを預かってくれるとのことなので、お言葉に甘えて上に着ていた黒のジャケットを脱いで最前列の前の柵にかけてもらった。実はジャケットを脱ぐ時、内心かなりドキドキしていた。ジャケットの下には黒にシルバーのラメが全体にキラキラちりばめられた…しかも透けた感じの服を着ていたので…。“Club J”といわれたからにはこれぐらい気合いを…と思い、わざわざこの日の為に買った服(高かった…)なのだ!そして持ってきていたメディシンマンが青く光るペンダント(前回の日本公演の時に購入したもの)を首につけてライブに向けての準備完了!

 もういつライブが始まってもOKなんだけど…まだまだ時間がありすぎる。リアナすらまだ遠い…。しかもずっと立ちっぱなしというのがツライ。さてと…とりあえずJ LOVEのモバイル版BBSに3列目がキープ出来た事、ドキドキワクワクしてる事なんかを書き込みしてみた。やっぱり他の方達も同じようにライブが待ちきれない!みたいなカキコを沢山寄せていた。同じ会場にいて、たとえ今いる場所は離れていても、このドキワク共有感(笑)ってすごく素敵!またまたテンションが上がる。で、その後…何故か母に電話してみた。過去2回母とジャミライブに行ってるので、とにかく今の状況を一方的に喋っただけなんだけど…まぁ誰かに(まだライブ始まってないというのに)この興奮を伝えたかったというコトで…いてもたってもいられない状態ゆえの行動。そんな事をしている間にも、どんどん色んな方からのメールが届く。会場前に別れたAブロックのJOROさんからはBブロック寄りの5列目キープ出来たという報告メールや今回惜しくもライブに参加出来なかった方からのクレイジーコーナー激励メール…やっぱりジャミ仲間ってつながっているんだと強く感じた。

 そんな中、場所を移動することなく2人の方と初のご対面を果たす事に成功した!もう既に会場入りしたヤヘさんからメールが届き、私達と同じBブロックの最後列にいるので今から大きく手をあげてくれるとのことなので、キューピーさんと共に背伸びしながら後ろを振り返ると…確かに少し遠くからヤヘさんと思われる方が一生懸命笑顔で手を振ってくれているのが見えた!私達も必死で手を振る。大勢の人の間から何とかお互いの笑顔が見えた。すごく嬉しかった。そして今度はキューピーさんの携帯にBブロックのMYUさんからメールが入り、ヤヘさん同様にまた2人で後ろを向いてジャンプしながら手を振った。MYUさんはかなり大きいルミカ(光るスティック)をブンブン振ってくれていたのでよくわかった。離れているから話は出来ないけれど、表情とか雰囲気で「ライブ、楽しみましょうね!」みたいな…そんな心の会話が出来た気がした。


つづく

 

 
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