森万里子を知ったのは六本木ヒルズのデザインストアで、
香を焚くための小さなガラスの入れ物がとても綺麗な虹色で
印象的だったためだ。でもそのガラスの入れ物が38000円もして
はぁ、と思ったことも確か。
SCAI THE BATHHOUSEで6月中頃までやっている展示は、
この森万里子の巨大なオブジェで、六本木ヒルズのガラスの入れ物を
500倍くらいにした大きさだと思う。
どこかにある、意図がわからない古い石柱に見立てたガラスは
近くで見てみると大きく2枚の曲面をゴムのようなもので貼り合わせていて、
さすがにこれだけの大きさのものを1枚で作ることは無理なのだと思った。
内部にはカミオカンデでニュートリノを検出した際に連動する光源が
入っていて、ちらちらと光る。
ただし実際にはニュートリノはそんなに検出できないので、
24時間で検出される数を7時間分に圧縮しているようだ。
毎時何分には超新星爆発の際に検出される様子をデモで
表現してくれる。
とても綺麗なのだが、そこまでの感動はない。
そしてこれを見ていて、六本木ヒルズで売っていたガラスの入れ物も
実は下にあるホログラムのような紙の影響で虹色に光っていることに
気づいた。つまりあの入れ物自体は乳白色なのだ。
gggでcyanの展示。
蛍光色を使ったタイポグラフィと
色の重なったデザイン、プラス線。
でなかなかかっこいい。
本日終了のドイツ・デザイン展。
プロダクトデザインの変遷を巡る展示なのだが
入るといきなりPorscheのCarrera S.
それは置いておいて、80年前のプロダクトから06年までを
順を追って展示してある。ドイツというとなんか機能美みたいな
イメージだが別に間違ってない感じ。
意外に気になったのがrosenthal社製の陶器。
薄い陶器で、外側にグレーあるいはグレーがかかった水色の
色が塗られている。内側は純白。
イルムスあたりで売られていそうな代物だが年代は相当古かった。
その他、カラフルな犬のぬいぐるみと
ブラウン管の形そのもののテレビなど。
どこ製かメモらず不明。
最後にメルセデスベンツ最新機種がこれでもかという感じで展示。
宣伝か。と思ってみていたらデザイナーのデスクがそのまま展示されている。
モックとかイラストとか。まあ結局宣伝か。
森美術館の東京-ベルリン/ベルリン-東京展の間に
突然展示されていた韓国人チェ・ウラムの作品展。
架空の金属生物が怪しく動いていて衝撃的。
とても簡単に説明すれば都市型のスカイフィッシュ。
学術名とその生態の説明、電磁波を吸収して生活するetc
という設定と剥製にしたような展示方法、そしてクランクできれいに動く
金属の羽とで訪れた人も結構見入っている。
強烈なライトを持つ直径2mくらいのやつを直視していたら
鳥肌が。ついでに目がおかしくなった。
5月までやってるので暇な人は是非。
それにしても、サムスン美術館はかなり色んなこういう新しいアーティストの
作品所蔵してるな。一般に公開してるんだろうか。行ってみたいと同時に驚異。
ふうむ、行けるみたいだ。予約が必要らしいけど。